【製菓製パン本科】仕事の流儀 ~パン屋さんの生地作り~ - 名古屋ユマニテク調理製菓専門学校

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【製菓製パン本科】仕事の流儀 ~パン屋さんの生地作り~

2022.03.18

製菓製パン本科

どーも、GTOです。

 

今日は入学してくるユマ学生たちが、最初の製パン実習でよく質問してくれる中から1つピックアップして紹介したいと思います。

 

本日のテーマは「パン屋さんはどのように生地を作っているのか?」です。

 

 

 

 

子供たちに大人気のアニメ(マンガかな?)に「アンパンマン」があります。

アンパンマンに登場するキャラクターはどれも個性的ですが、いつも優しくアンパンマンを支えているのがジャムおじさんですね。

ジャムおじさんと共にパンを作っているのがバタ子さん、そして愛犬のチーズです。

 

アンパンマンの顔が汚れたり欠けたりすると、ジャムおじさんはバタ子さんと協力して新しい顔を作っています。

どのように顔を作っているかというと、ジャムおじさんとバタ子さんは一所懸命に手で生地を捏ねています。

 

では、実際パン屋さんはどのように生地を捏ねているでしょう。

 

 

 

 

 

上の画像はパンの生地を捏ねるための業務用のミキサーです。

 

実際に生地を捏ねるのはこのミキサーの仕事。ほとんどのパン屋さん(日本も世界も)はこのミキサーを使って生地を作るのです。

なので授業もミキサーを使うことを前提に行っています。

 

(えー、ジャムおじさんみたいに手で作るパンの方がおいしそーだし、なんか手の方が良いなー)

なんて声も聞こえてきそうですが、なぜミキサーを使うのか理由は次の通りです。

 

①パン職人たちが長年培ってきたミキサーの性能は非常に高い

ミキサーは機械式の構造であり、昔から使われています。

生地との相性や力の加減等、繊細な調整がパン作りには必要です。その繊細な作業を中で改良を重ねられた現代のミキサーはとても上質の生地を作ることができます。

手で作る良さもありますが、ミキサーにしか出せない食感があるのもまた事実なのです。

 

②生産効率を上昇させるにはミキサーの利用が必須

パン作りはとても楽しいです。「酵母」という生き物を相手に毎日表情が変わり、常に変化するパンの作りはいつまで経っても飽きのこないライフワークです。

しかし、パン作りも「仕事」として考えた場合、利益を生み出すため生産効率を上げなければなりません。

パンの生地を手で捏ねると、せいぜい頑張っても2kgくらいが限界です。これは、食パン4斤分くらいの量。

しかし、ミキサーなら大きさにもよりますが何倍、何十倍もの食パンを捏ねることができるのです。

授業でミキサーを使うと生地をたくさん捏ねすぎて大量にできることもあります。

しかし、専門学校は職業教育を通じて、社会で生きるための「術」を学ぶ場所。

きちんと利益を生み出す仕事ができるようになることはとても重要なこと、そこをしっかり学んでほしいと思っています。

 

 

 

 

 

「じゃあ、ユマニテクスイーツではパン生地を手で捏ねることはしないのですか???」

 

シンプルにそう思いますよね。

私は「ミキサーを扱うのは人であり、その人はミキサーの中で起こっている『変化』を理解していなければならない」と考えています。

 

ミキサーで生地を捏ねればオートマチックに完成するものではありません。パン生地はとても繊細であり、日々違う表情をします。その微妙な変化に察知して調整するのがパン職人の真骨頂。そこに到達するには、生地にたくさん触れることが重要だと思います。

 

なので、手でパン生地を捏ねることももちろん授業にとりいれて行っています。

 

 

 

初めは扱い慣れないパン生地に苦戦し、「アーっっっ」とか「ギャーっっっ」とかたくさん悲鳴が聞こえてきますが、みんなパン生地に触れて楽しそうにしています。

仕事も遊びも楽しくなければ続きません。

パン作りやお菓子作りを楽しめる社会人になってもらうべく、今日も悲鳴を聞きにいきたいと思います(笑)

 

製菓製パン本科教員 GTO

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